はじめに

プレゼンテーションの制作には、ムダがつきものです。どうしてもムダなものがプレゼンの目的や内容をぼかしてしまいます。ここでは、書籍でも紹介している私が意識している「プレゼン制作における7つのムダ」を紹介します。

7つのムダを紹介している書籍

『Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック』

長沢智治 著、ラトルズ, 2018年

7つのムダ

7つのムダは意識していないと排除できません。

作りすぎのムダ

必要のないスライドや図形、写真などを作ることをさします。「あれもこれも」と増やしてしまうけいこうがあります。特にプレゼン制作の中盤から終盤にかけて増えていく傾向があり、プレゼンの全体のバランスを損なう危険性があります。テーマを明確にして本当に必要なものだけを制作するように心がけましょう。

待ち時間のムダ

主張を裏付けるデータは多いほど効果的であるのは間違いありません。トークを引き立てる写真や図形を作るのも、見つけるのも大切な作業ではあります。ただし、必要以上にそのデータを入手するのに時間を取られてしまうならば、今あるデータで理論を成熟させる方に時間をとった方が良い結果に結びつきます。理想より現実を優先しましょう。

汎用化したプレゼンのムダ

あなた自身がプレゼンを制作し、プレゼンをするから意義があります。効果がでます。プレゼンを誰でも使えるように汎用化する作業は、ムダかもしれません。また、自身が他の目的でも使うプレゼンとして汎用的にすることを意識しすぎると、今回の目的に適したプレゼンスライドにならないかもしれません。汎用化のニーズはありますが、それを意識するよりおmあなたの色を出す方に意識を注ぎましょう。

作り直しのムダ

制作過程でスライドやプレゼン自体を作り直しする場合もよくあります。内容に納得がいかなかったり、レビューを受けて作り直しになる場合もあります。これもムダの一種です。たとえば、反復型プレゼン作成術 でムダな作り直しを減らして成果に集中しましょう。

表現のムダ

スライドに文章が並んでいると聞き手は読まないか、読むことに集中してしまいあなたの話を聞きません。スライドは、聞き手が一目で大枠を理解できるくらいのシンプルな表現が望ましいです。意味のない挿絵などは論外です。また、スライドは表現を統一させましょう。

作り方のムダ

スライドを1枚、1枚作っていくとテーマが曖昧になりがちです。一貫性が擬製にならないようにプレゼン全体を意識し、反復型プレゼン作成術 のように効率的なスライド作成ができるようにしましょう。

凝りすぎのムダ

凝りすぎたスライド、アニメーションはとにかく時間がかかります。変更への耐性も低いため、作り直しのコストも考えましょう。聞き手が見たいのは凝ったプレゼンではなく、あなたの考えです。あなたが伝えたいのも凝ったプレゼンやその技法ではないはずです。聞き手にストレートに伝えるためには、凝りすぎる必要はまったくありません。

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長沢 智治

サーバントワークスでは、ソフトウェア開発をはじめとした複雑な業務を改善する支援サービスを実施しております。スポットから中長期まで探究と伴走による支援についてお伝えしたいことがあります。ぜひお気軽にお声がけください。

本記事の執筆者:

長沢智治

長沢 智治 - アジャイルストラテジスト

サーバントワークス株式会社 代表取締役。Helpfeel Inc. アドバイザリーボード。DASA アンバサダー/認定トレーナー。

PSPO II - Professional Scrum Product Owner II
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認定スクラムマスター
DASA Accredited DevOps Trainer
DASAアンバサダー

『More Effective Agile』、『Adaptive Code』、『今すぐ実践!カンバンによるアジャイルプロジェクトマネジメント』、『アジャイルソフトウェアエンジアリング』など監訳書多数。『Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック』著者。

Regional Scrum Gathering Tokyo 2017, DevOpsDays Tokyo 2017, Developers Summit 2013 summer 基調講演。スクー講師。

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