翻訳記事

この記事は、Hiren Doshi さんの「5 Psychological Aspects for being an awesome Scrum Master」を翻訳したものです。翻訳は Hiren さんの許諾をいただいています。誤訳、誤字脱字がありましたら、ご指摘ください

はじめに

私たちは、どの分野においても、適格になり、提供できるようになるために必要なスキル指数があることを理解しています。医学を実践したい、医師になりたい、命を救いたいと思っている人のために医学博士があるのです。街を自分たちの色に染めたいと思っているアーティストには、芸術の学位が必要なのです。同様に、スクラムコーチやスクラムマスター、アジャイルコンサルタントなどになる適格を得るには、教育の学位やいくつかの確実で信頼のできる認定、そして現実世界における実践的な経験が必要になります。

医師の仕事
医師の仕事

世界を見る能力や必要とされる芸術に共感する能力が、優れたアーティストを育てます。医師は、その分野で最高の学位を持っていますが、耳を傾けない医師を再び訪れたいとは思うでしょうか?もし、医者が自分たちの経験から最初に理解しようとせずに、「はい/いいえ」ではない自由形式な質問で尋ねてきたら。理解してもらうことはできるのでしょうか?もしアレルギーや免疫力、実際の健康状態を考慮せずに薬を処方されたらどうでしょうか?

創作に没頭するアーティスト
創作に没頭するアーティスト

イケてるスクラムマスター

同様に、イケてるスクラムマスターやコーチ、コンサルタントになるために必要な無視のできない心理的な側面や、見えないチカラとでもいうべきものがあるのです。

イケてるスクラムマスター
強力なコラボレーションを実現するには?

この機会に、進化し続け、美しく、それでいて時に混沌とした今日の世界で、よりよいスクラムのプロフェッショナルになるために役に立った上位5つの価値基準を共通したいと思います。

イケてるスクラムマスター
どのようにこれらの価値基準を実践しているかを評価してみる

共感(Empathy)

人とのつながりに時間をかけ、信頼を得て、尊敬を得ることです。尊敬の念は、肩書きからくるものではありません。積極的に、心を開いて、誰もが自分の可能性に応じて最高の仕事をしていることを信じることです。

謙虚(Humility)

人やチームに奉仕し、彼らの活動に対して計測可能なプラスの変化をもたらします。批判的になってはいけません。根拠(エビデンス)とデータ、事実を判断材料とします。

思いやり(Compassionate)

親切で、地に足が着いていて、寛容であることです。自分自身を信じ、自分の能力を信じることです。自分自身に魔法をかけましょう。

信頼(Authentic)

正直であること、純粋であり、現実的であることです。コピーや真似をするのは簡単ですが、それは自分らしくありません。想像力と創造力を駆使して、新しいものや役に立つものをコミュニティに還元しましょう。

許容(Forgive)

誰もが間違うことがあります。解き放ち、自分と和解し、許容する術を学んで前に進みましょう。競争よりもコラボレーションを実践していきましょう。

終わりに

筆者も上記の価値基準をマスターしたとは思っていませんし、正直なところ、これらをマスターするには人生は短すぎます。しかし、心に留めておき、これらの価値基準を実践していくことで、より良いアジャイルコンサルタントになることができましたし、あなたにも役に立つことを心から願っています。

協働的で幸せな作業環境
協働的で幸せな作業環境

本記事の翻訳者:

長沢智治

長沢 智治 – アジャイルストラテジスト

  • サーバントワークス株式会社 代表取締役
  • Agile Kata Pro 認定トレーナー
  • DASA 認定トレーナー

認定トレーナー

DASAプロダクトマネジメント認定トレーナー
DASA DevOpsファンダメンタル認定トレーナー

認定試験合格

Professional Scrum with User Experience
PAL-EBM
Professional Scrum with Kanban
Professional Scrum Product Backlog Management Skills
Professional Scrum Facilitation Skills
Professional Product Discovery and Validation
Agile Kata Foundation
DASA Product Management
DASA DevOps Fundamentals

『More Effective Agile』、『Adaptive Code』、『今すぐ実践!カンバンによるアジャイルプロジェクトマネジメント』、『アジャイルソフトウェアエンジアリング』など監訳書多数。『Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック』著者。

Regional Scrum Gathering Tokyo 2017, DevOpsDays Tokyo 2017, Developers Summit 2013 summer 基調講演。スクー講師。

プロフィール