OODAループ

OODAループは、USAF(アメリカ空軍)のジョン・ボイド大佐が考案した意思決定を加速する仕組みです。

目的は、的よりも素早く判断し、意思決定を加速することで、敵の意思決定を無効化することです。

敵の意思決定より早い意思決定からの行動によって、相手を混乱させて、判断を鈍らせることで勝利へ導くアプローチと言えます。

OODAループの活用

OODAループをマーケティングやプロダクト開発で活かす事例も増えてきました。敵、すなわち競合他社に対して、上述のように判断と意思決定を混乱させることができればマーケットにリーダーになれるわけです。

マーケティング的な例

特にマーケットニーズが、高機能化に偏って競合同士で高機能を争っていたならば、それとは違う方向付けをすることで、違った価値観をマーケットにもってくることができるかもしれません。例えば、高機能化に対して高機能ではないが、多機能であり、ユーザー体験を重視したりです。新しい価値観をマーケットに定着させれば、競合他社を出し抜くことができますし、何より競合他社の意思決定を揺さぶり、混乱させることができます。

そのためには、先に述べたように素早い判断と意思決定を加速させるループとそのリズム(ケイデンス)が鍵を握っていると言えます。

プロダクト開発的な例

プロダクト開発では、正解がわかっていない状況下で推進することが多く、アジャイルに代表される実証により、経験的に推進していくことが多くなってきています。そこでは、反復的かつ漸進的なアプローチとなるのでOODAループがそれに似ているとも言えます。スティーブ・マコネルは著書の中で、スクラムの「検査と適応」はOODAループととても関連があると述べています。

OODAループの柱は「方向付け」

OODAループでは、2つ目の「O」に当たる方向付け(Orient)が柱になると言えます。ここで、「観察」では、外部の状況や情報を観察したり、さらにアスペクト(局面)で分解して観察していきますが、その観察結果を自分たちの状況をマッピングしつつ、先入観を取り除き、選択肢と優先順位付けを行うのが「方向付け」になります。

「意思決定(D)」は「方向付け」に基づいて選択肢を選んだり、状況に応じて優先順位を入れ替えたりといった最終段階の決断になります。「行動(A)」は意思決定したことを遂行することです。

OODAループは本能的

OODAループを見ると、私たちが日頃の生活や仕事で行っている基本的な思考の動作であることがわかります。

例えば、朝起きて、天気や天気予報を見て、暑いとか寒いとかを感じて(観察)、その情報を元に、今日のスケジュールや体調といった自分の状況とマッピングして、選択肢や優先順位を考えます(方向付け)。今日は体調もよく、晴れているので薄着でOKとか、雨が降りそうな予報だし、偏頭痛もあるので折り畳みの傘と頭痛薬を持ち歩こうとかです。以下省略w

OODAループのショートカット

よく訓練(成熟)されたループになれば、経験や判断材料の蓄積により、ルートをスキップすることもできようになるでしょう。ただほとんどの場合「方向付け」が分岐点になることが多いのではないでしょうか。

よくあるパターンであれば、意思決定を経ることなく行動へ行くことができます。また、もっと反射的に観察から行動に至ることもあるでしょう。

OODAループとチームワーク

OODAループは、個人で考えるととても本能的で理にかなったものに感じられます。では、チームではどうでしょうか?

解説やそれぞれの立場での意見は省略します。ただし、迅速に意思決定を回し続けると考えるとチームでは、より自己組織的でないといけないと言えるでしょう。アジャイルの文脈でいうところの機能横断的かつ自己組織的なチームであれば、OODAループを活かせそうです。チームとは、目的が明確で一致していて、同じアプローチを取り、相互補完できる集団だとするならば、うまくOODAループを回し、成果につなげられそうです。

講演 + ディスカッション

ここで書いたことは講演の一部に過ぎませんが、講演だけではなく、ディスカッションを含めたご依頼をおすすめしています。ディスカッションすることで理解が深まり、現場でOODAループを採用しなかったとしても、チームビルディングのよいきっかけにはしていただけます(OODAループの採用を目的に講演しているわけでもありません)。いつでもお手伝いしますので、お声がけください。

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長沢 智治

サーバントワークスでは、ソフトウェア開発をはじめとした複雑な業務を改善する支援サービスを実施しております。スポットから中長期まで探究と伴走による支援についてお伝えしたいことがあります。ぜひお気軽にお声がけください。