はじめに

エビデンスベースドマネジメント(EBM)についてのご相談が増えてきました。ここで言う、エビデンスベースドマネジメントは、Scrum.orgが開発・提唱している『改善とアジリティを可能にする価値を計測する経験的アプローチ』のことです。組織が取り組むもので、不確実な条件下で、顧客の成果、組織の能力、ビジネスそのものを継続的に改善するための戦略的ゴールへの道筋を模索するフレームワークとなるものです。

スクラムをベースに開発をしているが、ビジネス目標が従来と変わらず年単位で固定しなければならなかったり、予算を年間で確定しなければならなかったり、予想に基づいているとスクラムとの整合性が取れず、スクラムを使っている意義が薄れてきてしまうなどで悩んでいる場合は、ビジネスやプロダクトの戦略、予算戦略をEBMを適用することで、経験主義に基づくアプローチでゴール設定、計画、実施、計測のサイクルを進めることにできるでしょう。

EBMに関心を持った方々から相談いただくことが多いトピックで最もいいのは「何で学習したらよいのか」です。これに対しては、回答をこの投稿として用意しました。

EBMガイド(EBM Guide)

EBMガイドは、EBMにおけるスクラムガイドカンバンガイドに相当するものです。これは絶対に読んでください。

EBMガイドは、日本語にも翻訳されています(私は翻訳者のひとり)。

EBMの記事を読む

EBMに関する記事は多数あります。Scrum.org のPST(Professional Scrum Trainer)が書いた記事はとても有益です。英語や他の外国語の記事が多数ですが、がんばって読む価値はあります。少なくとも本サイトで翻訳した記事だけでも読んでみてください。以下の順に読む事を推奨します:

上記を読んだら同じ著者による以下を読んでください。

上記2つは、前編と後編という位置付けになるのでセットで読んでください。

スクラムのプロダクトゴールとEBMの戦略的ゴール、中間ゴールの関連を探りたくなったら以下を読んでください:

なお、現時点でPART2, 3 は公開されていません。待ち遠しいです。

合わせて私の講演資料も参考にしてみてください

私が書いた記事も参考にしてみてください。

これ以外にも、EBMと明示していませんが、EBMやゴール設定、計測に関する記事を多数掲載していますので、探してみてください。

より理解を深める

こちらを読むとより理解が深まります!

ビジネスとプロダクトポートフォリオでEBMを活用する方法が記載されています。

また、EBMの重要価値領域と重要価値指標の理解を深めるゲーム(ワーク)があります。

動画で学習する

以下にて動画解説もあります。

どうやったら見れるのか実はわかっていませんが…

理解度を確認する

EBMの理解を確認する方法があります。Scrum.orgは、Open Assessmentを無料で提供しています。EBMについてもEBM Openを提供しているので受けてみましょう。15問30分です。非常におすすめです。

次にぜひチャレンジいただきたいのが、Professional Agile Leadership – Evidence-Based Management(PAL-EBM)の認定試験です。

私が合格した当初は全世界で300人くらいが認定されていましたが、現時点で1,495人が認定されています。勢いがあります。ぜひチャレンジしてみてください!

実践・相談する

さて、理解する一番の方法は、実践することです。経験的アプローチなので、実践しながら学習することができます。まずやってみましょう。相談相手がいないとか、相談したい場合は、お気軽にお声がけください。現在、研修と支援サービスを提供しています。

本記事の執筆者:

長沢智治

長沢 智治

サーバントワークス株式会社 代表取締役。NOTA Inc. アドバイザリーボード。DASA アンバサダー/認定トレーナー。

長沢智治の認定資格

『More Effective Agile』、『Adaptive Code』、『今すぐ実践!カンバンによるアジャイルプロジェクトマネジメント』、『アジャイルソフトウェアエンジアリング』など監訳書多数。『Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック』著者。

Regional Scrum Gathering Tokyo 2017, DevOpsDays Tokyo 2017, Developers Summit 2013 summer 基調講演。スクー講師。

プロフィール